仙台市議会報告

選択的夫婦別姓等民法「改正」、「反対」の請願は本会議でいずれも不採択
6月10日仙台市議会本会議では、私たちの選択的夫婦別姓等、
民法改正推進の請願書が過半数の賛成になりませんでした。

賛成、反対とも不採択にする議員がどちらも36名(議員62名中)でした。
政党では社民党、共産党、公明党が、民法改正推進に賛成し
自民党が反対しました。それ以外の会派は、個人の決定に任せた模様です。

どちらの請願も昨年2月に提出され、市民教育委員会に付託されていたもので、
去る5月に賛成が過半数に達せず、委員会では不採択になっていたものです。



仙台市議会6月本会議報告

 選択的夫婦別姓等民法「改正」、「反対」の請願は本会議でいずれも不採択 6月10日の、仙台市議会を傍聴した大沢さんから話を聞きましたので報告しま す。   6月10日仙台市議会本会議では、私たちの選択的夫婦別姓等、正推進の請願 書が過半数の賛成になりませんでした。賛成、反対とも不採択にする議員がどち らも36名(議員62名中)でした。政党では社民党、共産党、公明党が、民法 改正推進に賛成し自民党が反対しました。それ以外の会派は、個人の決定に任せ た模様です。どちらの請願も昨年2月に提出され、市民教育委員会に付託されて いたもので、去る5月に賛成が過半数に達せず、委員会では不採択になっていた ものです。  6月10日午後1時より、仙台市議会本会議が始まりました。開会のあいさつ のあと、いくつかの委員会の報告があり、最後に、市民教育委員会の委員長によ る、選択的夫婦別姓等民法改正を求める請願書(第1号議案)と、夫婦別姓制導入 反対に関する意見書提出を求める件(第2号議案)について、どちらも不採択にす る報告がなされました。  この報告に対し、社民党の辻隆一議員と、共産党の洞口邦子議員から反対答弁 がなされました。辻議員は、私たちの請願書の筆頭紹介議員を鎌田さゆり議員か ら引き継いでいます。辻議員、青野議員とも、民法改正を推進するため、よく調 べていたことがわかる、とてもよい答弁でした。  しかしながら、議員たちの私語がとても多く、傍聴していても、議長は何も注 意しないのかと思うくらい騒がしかったです。中には、一番前の列なのに、後ろ 向きになってしゃべっている議員もおり、「議員なんてこんなものか」とがっか りしてしまいました。  答弁が終わったあと、採決に移りました。始めに第1号議案に対して、委員長 報告(不採択にする)に賛成の議員が起立しました。これは、自民党の議員が主に 規律をしました。第2号議案に対しては、社民党、公明党、共産党の議員が起立 し、それ以外の会派(最大会派のグローバルネット仙台、民主フォーラム)は 各個人によって、まちまちでした。市民教育委員会では、私たちの請願に対して 賛成をせず、保留していた議員も、本会議では賛成にまわり、これが、委員会で の起立だったら採択されたのに・・・・と、悔しく思いました。  傍聴席から見ると、民法改正に反対の表明をした議員が若干多く思えたのです が、実際の数はどちらも36名で、同数でした。しかし、仙台市議会の議員の数 は全部で62名。36名ずつということは、どちらにも賛成の起立をした議員が 10名はいることになります。これは、おかしいのではないか。ということで、 議員の間からは無記名の投票にしたらよいのではないか。とか、もう一度採決し なおそうなどの、声がありましたが、起立の数を数えたということでどちらの意 見書も不採択ということになりました。少なくても2名は、私たちの請願の紹介 議員になっている方で、どちらの請願に対しても、起立しているのを見ましたの で、議会っていったい何なんだろう。という疑問が湧きました。傍聴者は全部で 7名、うち男性が2名でした。(樋口)

仙台市議会5月市民教育委員会報告

5月21日午後1時から、仙台市議会市民教育委員会において、私たちの出していた民法改 正を進める請願と、宮城ビジョンの会が出していた民法改正に反対する請願が、採択に 付されるということになり、急遽、傍聴に行ってきました。 委員会の冒頭で、佐藤正昭委員長が、昨年2月に出された2つの請願について、提出者の 意見聴取、学識経験者の参考人招致も行なって、十分審議してきたので、採択したいと いうことが提案され、「異議無し」の声とともに、採択が行われました。委員会は、委 員長を含めて11名ですから、6名賛成だと採択になります。 私たち別姓を考える会の民法改正賛成の請願が1号請願、反対の請願が2号請願というこ とで、こちらから先に採択に付されました。委員長が、「1号請願を採択することに賛成 の方は起立してください」と言うと、4名{橋本亮(社民党)、阿達孝治(民主党)、嵯峨 サダ子(共産党)、日下富士夫(民主フォーラム)}がすっくと立ち上がりました。「賛成少 数と認めます。本請願は不採択」と委員長が一言。 続いて、反対派の請願の採択に移り、委員長が同じように「賛成の方は起立してくださ い」と言ったのですが、数十秒間誰も立たず、委員が互いに顔を見合わせていたみたい でした。で、先ず一人目、次いで二人目が立ち上がり、すぐに座ろうとして、入れ替わ りのように禿げ頭がもう一人立ち上がったかと思ったらすぐに座っちゃいました。なん だか、もぐらたたきのもぐらがちょこっと顔を出したような立ちかたで、三人{三浦良 (自民党)、屋代光一(自民党)、叶成希(民主フォーラム)}が反対派の請願に賛成したわけ です。「賛成少数と認め、本請願は不採択」という委員長の声で、すべて終了。それに しても、反対派の請願に賛成の三人が、目立ちたくないなぁって感じ丸出しだったのが、 面白かったです。 結局、どちらの請願もともに不採択になりました。佐藤正昭委員長以外、三人{野田譲 (グローバルネット)、小野隆(グローバルネット)、笠原哲(公明)}が、どちらにも反対と いうか、どちらにも賛成せず、態度を明確にしなかったのが、いたみわけの原因です。 ということで、一年間の請願対決は一段落です。あっけなかったのか、意義があったの か、これから考えてみたいと思います。 なお、傍聴には民法改正賛成派のオバサン5〜6名が傍聴に詰め掛け、河北新報の記者 の方が取材に来ていました。もっともっと賛成派の傍聴人が詰め掛ければ、結果は違っ たかな? とりあえず、以上で報告終わります。 (沼崎一郎)

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