行ってきました
「99年は民法改正を実現する年!」

樋口典子
  1月27日(木)東京・クレオ(弁護士会館ホール)で行われた「99年は
民法改正を実現する年!〜夫婦別姓選択制と婚外子差別撤廃の実現に向けて市民
と国会議員の集い」に行ってまいりました。
 仙台駅を2時7分発車の新幹線に乗り一路東京へ。ノンストップだったため、
予定より早く到着。参議院会館の福島瑞穂さんの部屋にちょっとおじゃましてか
ら一緒に会場に向かいました。会場のセッティングを横目に昨年の夏にも上演
(?)した寸劇「どうなった民法改正(詳細は別姓通信46号)」の練習をする
うち、開場時間となりました。三々五々集まってくる人たちの年代は30代から
40代を中心といったところでしょうか。中には民法改正を待ちかねているカッ
プルや各地で市民運動をなさっている方もいらっしゃり、席はどんどんうまって
いきました。
 予定より少し時間が遅れてから集いはスタートしました。始めは出席した国会
議員の民法改正にむけての発言から。新潟出身の議員さんからは
「地方では反対派が『夫婦別姓というのは全ての夫婦が別姓になることだ。』な
どと誤ったことを流布している。選択的ということをアピールしていかなけれ
ば」
ということが話されました。市民運動を続けていた議員さんからは
「民法改正のことをいわゆる草の根民主おやじの議員に説明すると『話は分かっ
た、でも(民法改正は)嫌だ。』と言われる。こういう議員の首はすげ替えるべ
き」
また、他の議員さんからは
「名字が即職業を表している仕事もある。娘だけの家族も増えている今、結婚改
姓によって今までの経歴が途絶えてしまうのは忍びない。仕事を続けるためにも
選択的 夫婦別姓制度は必要。」
「最近結婚して、連れ合いが改姓した。占いによると(お連れ合いが)改姓前の
姓が運勢も強いと言われている。このような理由でも選択的夫婦別姓が実現する
方が風通しのよい民主的な社会ではないのだろうか」
「自分は結婚によって何も疑問を持たず改姓したが、今の時代、仕事を続けてい
く人、名前にアイデンティティを感じる人の為にも民法改正は成立させなけれ
ば」
「離婚相談を何年も続けてきたが、その度に姓の変更をするのはとても大変な例
をいくつも見てきた。婚外子の相続差別撤廃も含め民法改正を成立させたい」
「バイアグラが半年もたたないのに日本で承認されたのに、低容量ピルは13年
も承認されないことと、民法改正は通じるところがある。多くの女性が望んでい
ることを実現したい」
「婚外子差別撤廃については国際的にみても人権規約違反だということは明白。
日本が国際的にも成熟した国になるためにも民法改正は当然なされるべき」
「どんな法案でもいいものはいい、悪いものは悪い。民法改正賛成」
そして、自由党の議員さんからは
「国会で継続審議されている内容の民法改正ならば党としても反対の理由はな
い。早速党に持ち帰り民法改正を自由党として推進していきたい。」
と心強い発言がなされました。
 これをうけてフロアからは
「事実婚をしたが、民法改正が実現したら、子どもを産むつもりだ。少子化と世
の中は騒いでいるが、民法改正が実現したら子どもを産むカップルは多いのでは
ないか。」
この意見に対し
「民法改正を望んでいる人は、家庭より仕事に生きている人が多いのではない
か。子 どもの出生が増えるかどうかは疑問。民法改正にならないのはまだ国民
の多くが望 んでいないからではないか」
との発言もありました。また
「必要な人がいるのならば、そのために法整備を行うのが当然ではないのか。」

「戸籍がない子どもは日本に多くいる。生活していくのには困らないが、(戸籍
が必 要な)パスポートが取れなかったり、国家資格の受験資格がなかったり国
会議員に はなれない。民法改正も含め戸籍の見直しを」
「通称使用をしているが、あらゆるところでダブルネームの大変さがつきまと
う。  すっきりと民法改正してほしい。」
「地方でも民法改正の声は多い。特に古くからの慣習などで苦しんでいる人にこ
そ必 要ではないか。」
「夫婦別姓のホームページを立ち上げ、情報を流している。多くの人が法制化実
現を 望んでいる。」
などの声がありました。
 後半「どうなった民法改正(冬バージョン)」の寸劇をし、少しリラックスし
たのちに発言が続き、予定されていた時間もあっという間に過ぎました。平日の
夜だと言うのに会場の席は満杯となり、大盛況のうちに集いは終わりました。

夫婦別姓選択制と婚外子差別撤廃の実現に向けて市民と国会議員の集い
99年は民法改正を実現する年!
出席予定  国会議員
衆議院議員   北村哲夫(民主)、枝野幸男(民主)、中川智子(社民)
参議院議員   大脇雅子(社民)、小宮山洋子(民主)、清水澄子(社民)
  但馬久美(公明)、武山百合子(自由)、千葉景子(民主)、馳 浩(自民)、
  福嶋瑞穂(社民)、円より子(民主)、吉山春子(共産)  (五十音順)

 民法改正の議員立法が今、衆議院で継続審議となっています。
 結婚して改姓すると、職場関係者に説明し、銀行預金、郵便貯金、生命保険、クレジットカード、
免許証、健康保険、そのほか自動振替の手続き、すべて名義を書き換えなくてはならないのは
とっても不便・・・。早く別姓選択制を実現してほしいと思っている女性も男性も増えています。
 98年6月の国連子どもの権利委員会は、「婚外子の差別を撤廃するよう」勧告を出しました。ま
た11月には国連・規約人権委員会も同じように日本政府へ勧告を出しました。
 99年は民法改正実現の年に!参議院からも超党派で取り組んで、民法改正を実現しましょう。

日時 99年1月27日(水)PM7時(9時終了)
場所 クレオ
・弁護士会館ホール(地下鉄・霞ヶ関B2出口)
参加費 500円

   ■ 国会議員の発言 ■ 劇「どうする民法改正」
主催 すすめよう!民法改正ネットワーク(全国35団体)
      TEL 03(5479)7137  FAX 03(5379)7138
賛同団体 国際婦人年連絡会(51団体) 北京JAC

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